Employee Roundtable 社員座談会

「お客様の声をうけ、
商品開発に活かす」
初めての常設の
直営ショップ
「デリコメール」の歩む軌跡

2021年に新たな事業として立ち上がった「デリコメール」。
デリア食品で初めての常設の直営ショップとして、
365日、お客様に直接、商品を販売しています。
お客様からの声をどのように商品に反映させているのか、
そして、この先めざすところなど、当時を振り返りつつ語り合います。

座談会メンバー

  • H.S.

    デリア食品株式会社
    営業本部(デリコメール統括)

  • M.K.

    デリア食品株式会社
    営業本部(デリコメール東京店店長)

  • Y.U.

    デリア食品株式会社
    営業本部(デリコメール日暮里店店長)

  • M.S.

    株式会社イシカリデリカ
    管理課(元・デリコメール日暮里店店長)

年間4,000件にも及ぶ「お客様の声ファイル」

――みなさんの共通項は「デリコメール」に関わっているということですね。

Y.U.デリコメールのエキュート日暮里店で店長をして2年となります。大学卒業後にアパレルで2年ほど働き、その後デリコメールのパート採用を経て現職という流れです。

M.K.私はデリコメールのグランスタ東京店とnonowa国立店、2店の店長を兼任しています。デリア食品グループのセトデリカの工場で開発に約10年携わり、2021年にデリコメールの店長候補を公募するというタイミングで「これはチャンスだな」と思い応募をしました。

H.S.私は現在、今あるデリコメール3店舗の運営を管理している統括のような立場なのですが、その前は約8年東京支店で営業を担当していました。この店舗事業を始めるという最初のタイミング(2018~2019年ごろ)から携わっています。

M.S.私は今は北海道のイシカリデリカの管理課にいるのですが、異動前まではデリコメールの立ち上げの時から携わっていました。私は中途入社なのですが、入社後はデリア食品直営のサラダレストラン「EVERYTHING SALAD 青山」(2020年閉店)に携わり、その後はデリコメールの武蔵小金井店(閉店)、日暮里店、東京店で店長を務めました。

――デリア食品の中でも「デリコメール」は新しい事業ということですが、そのあたりからまずはお話を聞きたいのですが。

H.S.デリコメールはキユーピーグループの中でも唯一の常設の直営ショップとなっています。最初は国立での短期間のテスト出店を経て、現在はグランスタ東京、エキュート日暮里、nonowa国立の3店舗となっています。
大きな特徴としては、お客様と直接、関わることができる場という点。デリコメールを立ち上げたきっかけとして、自分たちの商品が実際のお客様にどのように受け入れられているのかを知りたいという目的のもと、スタートしました。

――その大きな特徴であるお客様との直接のやり取りという点で、具体的にどんな反応がありましたか? 印象深かったエピソードを教えてください。

H.S.お客様からの声でうれしかったのは「野菜嫌いだったけれども、こちらのにんじんラぺを食べてにんじんが食べられるようになりました」や「ここのサラダ以外は食べられないわ」というものです。そういう言葉をいただくとやりがいを感じますし、お客様に対してデリコメールという店の存在が日々の生活にきちんと貢献できているんだなとうれしくなりますね。

M.S.私も常連さんが「今度入院するからその前にここのが食べたくて来ました」と言って買いに来てくださり、そのお客様が「退院したから買いに来たよ」とまた来店してくださって。お客様にとって、私たちの商品が元気のもととなり、お届けできているんだなと実感できましたね。

Y.U.お客様にそういった接客を行えているのは店長である私だけでなく、働いていただいているパートナー(パートやアルバイトスタッフ)の方々もいてこそです。本当に頼もしい存在です。パートナーの方々もお客様と接する機会は多いわけですが、接客のなかでいただいたお客様の声をみんなで共有できるよう各店舗に「お客様の声のファイル」を作っていて、それが年間4,000件ほど集まっています。その声を集約して商品開発にも活用しています。
また、商品に関することだけでなく、「こんな風に声をかけたらお客様が購入された」といったことも書き、みなで共有しています。そういう声かけや接客の仕方で売れ行きも変わっていくんですよね。

M.K.これについて具体的な話を挙げると、ガパオライスという商品があり、ある程度売れている商品でした。それとは別にパッタイという焼きそばも単品で展開していたのですが、ある時、どちらにするか迷われていたお客様に「タイ料理、お好きなんですか?」と声をかけたところ、「はい。だからガパオライスとパッタイ、どっちも入っていたらいいのにと思って」と仰ったんです。そういうお客様の声を大事にして、現在は、まさにガパオライスとパッタイがセットになったものが販売されています。お客様の声をもとに考えてみると、確かに2つがセットになっていれば満足度が上がり、お客様にも喜んでいただける。それならばチャレンジしてみようとなったわけです。

社内・社外どちらにおいても認知を広げていきたい

――お客様に直に接して販売する業態はグループでも初めてということで、新しい事業だけに経験もなく、苦労もあったのではないかと思いますが。

M.S.私は前職で飲食の仕事をやっていまして、そこからデリア食品に入社しました。ただ、飲食の経験はあったのですが、販売というのは初めての経験でした。最初は施設側が開催する研修に参加したり、販売の勉強をしたりしてイチから学んだという感じでした。
その上で感じたのは、接客の基本があるのはもちろん、全員で明るくお客様と接して、いい雰囲気で店舗の運営をしようということ。やっぱりお店の雰囲気はお客様にも伝わるんですよね。私たちはもちろん、パートナーの方々も含めて、みんなでデリコメールを盛り上げようと励んでいました。

Y.U.私は大学時代に食の物販を経験したことがありました。私がデリコメールでパートナーとして働いていたときに、M.S.さんがちょうど店長をされていて、M.S.さんには、接客に関することだけでなく、社会人としての基本的なマナーをすべて教えていただいた気がします。今、店長という立場になり、パートナーの方々に意欲的にお客様への接客をしてもらうために日々、悩みながらも頑張っています。

M.S.私にとってもパートナーとして採用したY.U.さんが今、店長をしているというのがすごく不思議な感覚でもあり、シンプルにすごくうれしいことでもありますね。

――お話を伺っていると、みなさんのチームワークの良さを感じます。

M.K.そういう部分では、みんなで作り、そして育てたと言える商品がありまして。
それが、最初は期間限定で出した「明太子クリームソースの和風オムライス」という商品です。これは、もともとエキュート日暮里店で、施設側から「2月22日の猫の日にちなんで販促イベントとして何か商品を」と言われて考え出したものでした。
普通はオムライスと言えばケチャップライスですが、猫の日なのでおかかで和えたご飯を卵で巻いて、明太子のクリームソースに鰹節、海苔をトッピングした「和風のオムライス」になりました。

H.S.本社の開発の方とも意見を出し合いながら、トッピングの位置や海苔の切り方など細かい部分まで検討し、実際に販売する商品を作り上げています。

M.K.最初は販促イベントに合わせての短期間での販売でした。しかし、どんどんファンが増えていき、販売終了後も「あの和風のオムライスないの?」と聞かれることが多く、少しずつ期間を延ばして定期的に販売しています。今では期間限定商品の中でも一番人気とも言えるぐらいになっているほどです。ここまで人気が高まったのは、まず和風のオムライスというめずらしい商品であること、そして、パートナーの方も含めて店舗での販売の声かけや試食販売をして味を知ってもらうなど、商品のおいしさ(魅力)を知ってもらえたことがあるのかなと。私たちだけでなく、本社の開発の方やパートナーの方、いろいろな方と協力して取り組むチームワークが、この商品の人気につながっていると思います。

――そう聞くと、その商品を食べてみたくなりますね! では、今後、デリコメールがめざすところは?

H.S.まずは認知度を上げていきたいですね。管理する側も限られているので、店舗数を増やしてしまうと1つ1つのお店に目が届かなくなってしまいます。ですから、今ある店舗に集中して店舗運営をして、お店を知ってもらうためにSNSも活用していけたらと思っています。

Y.U.私は店長という立場なので、店舗での販促活動にも力を入れていきたいです。そのためには、接客力を磨いていくことが大事だと思っています。働いているパートナーさんの経験や年代も様々なので、一人ひとりにあったアドバイスをすることで接客力向上に繋げています。

M.K.先ほどの明太子クリームソースのオムライスなど、デリコメールの商品を一部スーパーマーケットでもお取り扱いいただいています。そのように、私たちの店舗以外のところでも、「デリコメール」の名前と商品が広がっていくことで、より認知度が上がっていき、ブランドとして確立していくといいですよね。

H.S.最近では、入社1~2年目の社員が研修として店舗に入り、私たちの会社が作る商品がお客様にどんな風に受け入れられ、購入されていくかを勉強してくれています。デリコメールを経験した社員たちがそれぞれの職場で、デリコメールの商品をスーパーマーケットに提案したり、デリコメールコーナーとして売場を作ってくれたり、そういう取り組みも始まっています。

M.K.H.S.さんも言っていたけれど、リアルの3店舗はより充実させていくことに注力し、店頭で売るだけでない部分の拡大を図っていくというのは可能性がまだまだあると思っています。例えば、宅配アプリやロケ弁など、可能性は多方向にあると思うのでチャレンジあるのみです!

M.S.私の場合、今はイシカリデリカへ異動しデリコメールの仕事からは離れていますが、遠くから応援しています。私が今できることは、デリコメールで販売しているドレッシングを買って、イシカリデリカのメンバーに食べてもらったり、東京に研修に行く後輩には「デリコメール、見てきて」とおすすめしたりすることです。まだまだ「デリコメールってなに?」という人も多いと思うので、まずは社内でデリコメールをもっと知ってもらえるといいなと思っています。あとは、北海道にもデリコメールがあったらいいなというのはいちばん思いますね(笑)

H.S.M.S.さんが言ったように、デリコメールはまだまだ社内でも伝わっていないところがあると思うので、お客様と直接向き合うからこその情報、例えば「お客様からこんな声があったから、こういう商品が売れるのではないか」という声のフィードバックをもっと積極的にしていきたいですね。
物価が高騰しているので、今まで以上に付加価値のしっかり付いている良い商品が求められていく流れは必ずあると思います。そういうニーズに沿った商品をたくさん開発していくことも取り組んでいきたいと思っています。

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